クラウドワークスとランサーズを使ってみた感想

お金 テック マインド 仕事

会社の事業としてWEBサービスやデザインプロダクトをリリースするにあたり、手前の戦力とスケジュールでは制作が厳しく、外部に政策を委託することにした。その感想を、当ブログに書き殴ろうと思った。

つまり、本記事は「クラウドワークスやランサーズで仕事を受注したランサーズ側の感想」ではなく発注者側の感想であり、仕事を受注してみたいフリーランサーへの参考にはあまりならないかもしれないことは承知の上で、しかしながら受注を検討している方でも発注者目線ではこう、という事実を知るだけでも糧になると思うので、立場の如何を問わず、WEB、システム、デザイン関係者はぜひこのまま読み進めてほしい。

世に出したいWEBサービスがいくつかあり、これを制作することになったが、フリーランスのエンジニアやデザイナーの知人にあたってみるもスケジュールの空きがない者ばかりで困った時に、パッと思いついたのがスキルシェアサイト大手の「クラウドワークス」と「ランサーズ」であった。

結論を言うと、いくつかローンチさせたものとしてこの二つを使った感想としては、
「ほとんど同じようなもの」
だ。

例えば基本料金だったり(WEBサイト制作、システム開発、ロゴなどのデザイン制作など、WEB・IT系のタスクはだいたい相場の料金があり、こういうスキルシェアサイト上でもそれが反映させる仕組みになっている)、プロジェクト非公開サービス(Googleなどの検索結果に自らが募集するプロジェクトを引っかからないようにする=他者へ案件詳細を漏らさない対策ができる)や登録ランサーへの一斉通知サービスなどのオプションの種類や金額設定もほぼ同じ。(オプションサービスAはクラウドワークスの方が安いが、オプションサービスBはランサーズの方が安いといった感じで金額の差異は多少あっても別のオプションで帳尻を合わせるようになっている)

サイト登録時や案件の受発注にNDAと本人確認は必須ではないが、NDAはサイトとランサーズ間で締結するところ、本人確認もサイトとランサー/発注者間で行い(免許証などをサイトにアップする)、ランサーと発注者間の、名前を含めた個人情報のやりとりは発生しないところも同じで、公式サイトのUIやトンマナもかなり酷似している。サイトのUIで明確な違いをあげるとすれば、クラウドワークスの、登録ランサーへのレビューが見づらい仕様であるところくらいだろうか。
トミタウロスのブログ

DMM FX Vアップシェイパー

【関連記事】※アクセス数順
▶︎【職種別比較】フリーランスの平均収入と実態まとめ
▶︎【かしこい節税】フリーランサーが確定申告について知っておくべき7つのこと
▶︎在宅IT系フリーランス 月90万円契約PMの1日
▶︎【コロナ減収フリーランサー向け】国民健康保険の減免・免除 申請ガイド
▶︎【祝?フルリモート1周年】フリーランサーが週5でテレワークしてみてわかったメリットとデメリット
▶︎【収入至上主義】プロジェクトマネージャーになりたいならこれを見ろ
▶︎「今のフリーランス煽りの風潮はかつてのフリーター煽りと同じである」論考
▶︎「組織に残るのは無能な人だけ」についての論考
▶︎【それ、ぶっちゃけヤバイです】いつまで同じ会社で消耗してるの?
▶︎「サントリー新浪社長の「45歳定年」発言に思うこと


クラウドワークス」と「ランサーズ」の、その他の共通点といえば、

案件への応募者(登録ランサー)には一定数、粗悪な人もいる
→ビジネスマナーがなっていない人、案件に応募してきたくせに仕様詳細を送ると連絡が取れなくなる(できないならできないでいいので、自分から応募してきた案件なのだからせめてお断りの連絡くらいきちんと入れてほしい)人、案件詳細をちゃんと見ないでとりあえず応募だけしてくる人(案件内容をちゃんと見ろよ)、案件募集に内容についてではなく元々用意している自己紹介の長文コピペ一斉送信文みたいなものを送ってくる人は割と多い印象。
例えば「御社の案件を拝見しました。○○サービスでしたら過去に実績があります。URLはこちら。費用感は○○円くらいで承ります。詳細をお伺いした後、お見積もりをお送りします」的なまともな連絡が来る率は、数パーセント程度と、ランサーの質があまり良くない。(もちろん、ランサーとて稼がなくてはならないため多数の案件にエントリーしないと全て受注できるわけでもないから一斉送信のようなエントリー方法以外では効率が悪いのも理解できるし、案件エントリー時に使う一斉送信メッセージテンプレや一斉送信機能があるため仕方ない部分があることにも一定の理解は示しておく)

また、いずれにも仕事の発注、受注の付属機能として発注者と受注者で直接メッセージのやり取りができるダイレクトメッセージ機能があり、ランサーズは既読メッセージに「既読」と表示される機能があるが、クラウドワークスには「既読」かどうかを確認できる機能がないため、後者についてはメッセージを見ているかどうかは分からないが、二者とも発注者と受注者の登録アカウント全てに「最終ログイン:○時○分」と表示されるので、メッセージを返信しないくせに直近にログインをしているケースは「既読」スルーと同様に受け取るしかない。
その他は「NDA締結者必須」「本人確認済みの人必須」と案件詳細に記載してあるのに、これらが済んでいないランサーから当たり前に応募があるなど(それだけプロジェクト概要に目を通していない人が多い証左)のケースもかなりある。

変な日本語の人が案件に応募してくる
→登録ランサーには日本国内の人だけでなく、海外在住の人もかなりいる。個人法人問わず、多いのは中国、ベトナムあたりのアジア圏からのものだ。私の案件についてはプロジェクトの応募に際し優秀で締め切りを守る人であれば「国籍問わずと」したが、応募の文がコピペ文である上に日本語が変で、その読み取りに苦労する。
おそらく彼らは会話では日本語の能力が高いのだろうし、エンジニアとしての能力は優秀なのだろうが、文字のやりとりではやや難解な日本語があることは微細なニュアンスを伝える際にネックとなりそうなことが想定され、私の場合は丁重にお断りをした。
外国に在住・所在のある人で「NDA締結」「本人確認」が済んでいない人も一定数いて、これらとプトジェクト契約を交わし、制作を依頼するのはリスキーだ。

私自身もフリーランスを経て法人を設立したが、フリーランスとは精神的にも経済的にも独立した個人事業主であり、会社員とはまるで違う国の人くらいのマインドの違いがあり、フリーで食っていくこと、生きていくことの大変さをじゅうぶんすぎるほど理解をしているし、リスペクトをしている。

日本結婚相談所連盟

誰にも頼れない、会社など守ってくれるものがない大海を一人で泳いでサバイブしてきた百戦錬磨で「腕に覚えあり」な「コミニュケーションが難解」「パーソナル面が粗雑」な人は、何もフリーランサーだけに存在するわけではなく、会社員だろうが学生だろうがどこのカテゴリにも一定数いる。
ただ、こういったスキルシェアサイトについては、基本的にCtoCのサービスであり、会社が仲立ちしているから安心とはいえ、こちらが発注者として少なくないお金を払う立場として、上記のような特徴を持つ人とやり取りをするケースにおいては、リスク因子を排除した上で取引をすべきなのは言うまでもない。

私の場合は「クラウドワークス」や「ランサーズ」サイト内での案件開発者やデザイナーの公募だったが、いいランサーを探した上で(プロフィール欄にこれまでの仕事の実績、ポートフォリオURLなどが確認できる)、こちらから「オファー」機能を使って個別に仕事を発注する方法だともう少し粗雑なランサーを回避できるかもしれない。
ただ、それだと「お話はありがたいのですが別件があり、今すぐは動けません」とお断りされるケースもあるので、広く公募をするか、いいエンジニアを探して直接依頼するか、どちらが良いかは案件の性質や予算感、スケジュール感にもよるのでその良し悪しは一概には言えない。

一番良いのは知人に優秀なエンジニアやデザイナーがいて、その人への伝手で直接、お仕事を依頼することで、それができる人はその手段でお仕事を発注した方がいいことは言うまでもない。
だが、今回の私のケースのように、まわりに手の空いている人がいないという人は、本ブログで説明をした内容を承知の上で、これらのスキルシェアサイトの特性、メリット、デメリット、オプションなどの各種料金などを確認の上、これらの利用の是非をよく検討してほしい。
いずれも登録だけは無料で、ランサーや発注者を閲覧することができるので、それだけでも市場の動向を確認できるツールとして使うことも可能だ。

受注者目線に立てば、その「手数料」は10パーセント程度取られるし、納品前後で金を払う払わないのトラブルを起こす発注者もいるようなので、「粗雑な人」というのはどちらの陣営にもいることは当然として、案件の報酬は「クラウドワークス」や「ランサーズ」が「仮払い」金としていったん預かり、案件が無事終了した際に「支払い」処理をし、ランサーに振り込まれる仕組みになっているので安心都言えば安心だが、「(受注者/発注者と)トラブルになって会社へ問い合わせたが受けあってもらえなかった」というネット書き込みも散見されるので、両者とも運営側にはあまり期待をせず、あくまで自己責任での利用検討を推奨したい。
ちなみに「ココナラ」については残念ながら当方の利用経験がなく、このレビューについては他者ブロガーに譲りたいと思う。


これから「クラウドワークス」や「ランサーズ」で仕事を受注しようとするランサー、仕事を発注しようとする企業の担当者の人たちへ、当記事がご参考になれば幸いだ。

Alpha Active_B