転職支援会社などでよく聞かれる「他社はどこに登録してます?」への模範解答はコレだ

マインド 仕事

正社員での転職活動時、フリーランスのエージェント登録時、派遣社員が派遣会社やアルバイト斡旋会社への登録面談時などにその会社の人が応募者(登録者=これから働こうとする人=求人に応募してきた人)によく聞いてくる質問の王道に「他社(その競合他社のエージェント、人材派遣企業など)はどこに登録していらっしゃいますか?」というものがある。

競合が抱える登録人材数の調査と、そこから見えてくる業界の勢力図や自社のパフォーマンスの把握というミッションが彼らにはあるため、相手が自社への登録をしないと仕事がもらえないという状況と立場を利用して半ばアンケートの要領でどさくさ紛れて尋ねてくるわけだ。

結論として、このような質問には「答えなくて良い」

こういう質問に応じるかどうかはあくまで個人の任意であり、そもそも個人情報とまでいかないにしろこちらのセンシティブデータを「アンケート」という名目だろうが何だろうが収集する行為自体がグレーで、病歴や恋人の有無などのプライバシーについて尋ねるくらいの行為であることは明白なため、すなわちこの話としては「答える義理はない」が結論となる。

私も今までに何度かフリーランスのエージェントを利用したことがあるが、必ずエージェント会社の人に「他社は何社くらい登録していらっしゃいます?」「他社はどこを利用していらっしゃいます?」と聞かれるのがウザくて、「うっせえわ!」と言いたくなるがそうもいかないし、仕事を斡旋してくれる人たちとは友好関係を築くべきなのは言うまでもない。

そういう経験から編み出した私の模範回答は「社名は伏せますが、他社は御社を含めて3社くらいです」とにこやかに答える、だ。
私自身はこの回答をしてエージェントから悪い扱いをされたことはこれまでに一切ない。

ちなみに「3社」というのは私が編み出した絶妙な数字で、要するに「他社にも登録しているよ。うかうかしていると他社に私を取られるよ。だから私にいい会社を早めに提案してね」というある程度のプレッシャーになる。多すぎても不自然で足元を見られる可能性があるし「0社」では相手へのプレッシャーにならない。「3社」というのが絶妙なのだ。マンションなどの住宅の内見時によく聞く「他にも何名か興味を持たれている人気物件なので、お早めにお決めになったほうがいいですよ」という不動産屋のテンプレトークみたいなものと捉えていただければいい。

ああ見えて不動産屋のテンプレトークは意外と効果があるが、「3社に登録」というワードはそれと同じくらいの効力を発揮すると私の経験から断言する。こういうものは心理戦なので、相手を焦らせることは一定の効果がある。

登録者数については、年齢によっては「4社」「5社」くらいにしてもいいだろう。
しかしながら、繰り返しになるが登録した社名は公開する必要は一切ない

もちろん、登録者数や社名を答えたい人は正直に開示をして相手のアンケートに協力してあげればいいと思うが、私自身はこの手の「アンケート的なものは価値のある情報をタダで渡す行為」として捉えている(参考:「アンケートはタダではないという話」)ため「自分自身を安売りしない」(=自分のスキル、能力、自分が持つ情報を無料もしくは安価で渡す行為もその”自分自身”の範囲に含む)というマインドのもと、そういう場面には全て断固とした対応を取ってきた。

当然のことながら、あなたが能力の高い人ならば競合他社の利用状況に関するアンケートに協力しなかったからといって冷遇するわけがなく、自社の売り上げを稼ぐためにあなたの転職活動の支援、もしくはフリーランス、派遣社員としてのあなたの能力をクライアント企業に売り込んで仕事を受注するなど、あの手この手で最大限の支援をしてくれる。アルバイト(アルバイト斡旋会社への登録時に聞かれた場合)でも同様だ。彼らがやっているのは人を企業に斡旋することで発生するマージン、中抜き、手数料で稼ぐビジネスモデルなのだから、当然といえば当然である。

つまり、転職支援企業、フリーランスのエージェント、人材派遣会社、アルバイト斡旋会社などへの登録時にその会社の人から競合他社への登録状況を聞かれた場合の回答としては「社名は伏せますが、御社を含めて3社くらいに登録しています」が模範回答で、かつ、それによって不利益が発生することはないと私は断言する。

本記事に記載した模範回答に対して、それでも「登録した社名を教えてください」などと追いアンケートのようなことをされた経験は一切ないし、先述のように、それによってエージェントなどから冷遇されたこともない。

だから同じような境遇にある人は安心して、私が編み出した模範回答を駆使し、殺伐としたこの社会をサバイブして逞しく生きていってほしい。


当記事が僅かでも誰かのお役に立てば幸いである。


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