会社レビューサイトでヤバイ会社を見分ける方法

マインド マーケティング 仕事

✓ もくじ

  1. レビューサイトは3年以内のものしか参考にならない
  2. 3.5がダメ企業か優良企業かの分かれ目
  3. レビューの受け方は人それぞれでも相対的な評価は参考になる
  4. レビューサイトを正しく活用するポイント5つ
  5. 企業へのレビューで注意すべきこと
  6. 「ラッコキーワード」も一緒に使うと調査精度が爆上がり

レビューサイトは3年以内のものしか参考にならない

就職や転職は人生の一大イベントです。
そのためには、エントリーを検討する企業の評判について調べることは応募者の標準アクションです。
企業の評判をチェックする際に使うのはいわゆる就職/転職レビューサイトが一般的です。
こういったレビューサイトはwantedly、vorkers、ライトハウス、転職会議など複数あります。

ある会社について調べたいと思えば「○○(会社名) 評判」と検索すれば大手レビューサイトがいくつか出てきますので、それらを企業の評判についての情報収集に利用されている人も多いのではないでしょうか。

人生の一大イベントとして多大な時間を費やすことになるかもしれない会社のことですから、レビューサイトを使って事前に周到に調べるべきですが、調べ方が甘いといわゆる「ガチャ失敗」のリスクが高まります。

会社の公式HPや就職転職系のWEBサイトには楽しそうな社員の輝く笑顔や同社でのやりがいや素晴らしい社風を滔々と語るインタビュー記事などが掲載されていたりするものの、それは表層上の事象でしかなく、自社HPに掲出されている「弊社社員の平均在籍年数」や「退職率」「定着率」のようなデータはフェイクの可能性もあります。
実際に私が見た現場ではテクニックを駆使してそれらを良く見せるケースもありました。

就職転職サイトにある社員のインタビュー写真の背景に映るオフィスが綺麗だなと思ったら自社スペースではなく、自社オフィスは狭くて小汚いといったパターンも「あるある」レベルです。


要するに、あなたが企業に評価される以前に、あなたが企業を「評価」する必要があるわけで、あなた自身が真贋を見極める目を持つ必要があるのです。
就職や転職にはこの「評価」は不可欠です。ここをしっかりとするかしないかでその後の命運が決まります。

以下は、これまで数々の企業の現場を見てきた私の経験上では以下が企業についてレビューサイトで調べる際の注意点です。

【就職・転職レビューサイトを利用する際の注意点】

  • 企業の評価で確認すべき評価は3年以内のものだけでいい
    →3年以上前であればさすがに社内の事情も変わっているでしょうし、IT系であれば他産業に加えて極めて人材が流動的であるため評価されている企業の全社あるいはチーム単位で、トップを含めて中の人がごそっと入れ替わっているようなケースも往々にしてあります。ネガティブ評価であれば改善されている、ポジティブ評価であれば悪化している可能性もあるため、3年より古いレビューは参考程度に捉える程度でOKかと思います。
  • 複数のレビューサイトで確認する
    →レビューサイトによって評価の誤差があるのでアベレージを取るためです
  • レビューサイトで確認する会社の評価カテゴリは「社風」「評価制度(待遇)」「労務(労働環境)」「会社の業績」「展望」「退職理由」の平均点と評価(書き込み)内容
    →働くことにおける5大ポイントのリサーチはカバーしておくべきです

これらのポイントを意識して会社のことを調べましょう。
※当然ながらその会社の業績を調べるのは前提です。

ただし、評価だけしてその内容をざっと流すのはもったいないです。会社の評価評判をデータとして集約してあなたなりの総合評価を弾き出せば、あなたの就職・転職活動がもっと実りにあるものになり、ガチャ失敗しないリスクヘッジにも繋がります。

3.5がダメ企業か優良企業かの分かれ目

それではあなたが就職または転職をしようとする会社についてレビューサイトについて調べて「社風」「評価制度(待遇)」「労務(労働環境)」「会社の業績」「展望」「退職理由」の評価コメントと平均点について把握することができました。
把握したこれらの評価カテゴリの点は、それぞれ何点くらいあればいいのでしょうか。

私の経験上では各カテゴリで【3.5点】が、いい会社かヤバイ会社かの分かれ道ではないか思います。
逆に、全カテゴリで3.5点以上あれば割といい評価をされている会社と考えてOKです。
ぜひ一度エントリーをしてみて、あとは実際に向こうの担当者と話をしてみて実感を掴み、入社の是非について熟考し判断されることをおすすめします。

残念ながらいずれかのカテゴリで3.5点を下回った場合でも、下回ったカテゴリがあなたの入社動機の中での優先順位が高くないものであればまずはエントリーしてみて判断でもいいと思います。
いずれのカテゴリも3.5点を下回った場合は、ブラック企業である可能性など低評価を下される何らかの原因があると思われます。そんな低評価の会社でも興味があるということであれば自己判断でエントリーしてみればいいと思います。

レビューの受け方は人それぞれでも相対的な評価は参考になる

仮に評価が低い会社であっても配属部署やタイミング、働く側のメンタルヘルスの状態、性格などから受け捉え方には個人差があるので低評価企業であっても入ってみたら意外とそうでもない(「この会社、言うほど低評価か?」と感じる)場合も往々にしてあります。

例えば3年前の低評価についても、その後社内の熱心なベースミッションにて取り組まれたことにより改善を見たなどのケースも有り得ます。

ただ、私の経験上の話ですが、やはり低評価を下されるにはその会社にある根底的なものに起因するという事情が割と間違いなく背景にあります。例えベースミッションとして改善を試みたとしても、いかに優秀な経営者であっても最低3期(3年)以上は問題改善に費やすというのが、私が見てきた社会の経験値から判断する年数です。
つまり、3年以内の低評価については「改善されていない」と捉えるのが妥当と思います。
その会社の社風というものは人間の人生観や倫理観みたいなフォーマットのようなものなので、それがそうそう変わるとは思えません。

レビューサイトの評価を「3年以内のもの」と限定するのはそのためです。

レビューサイトを正しく活用するポイント5つ

とはいえ、レビューサイトというものは3年以内ものだけで集積されておらず、5年前とか8年前のものまで含む場合があります。

レビューサイトのおすすめの使い方は以下のようなフローです。
管理にはスプレッドシート、エクセルなどを使うとわかり見やすくなるしあとあとの管理も楽です。

レビューサイトからデータを集約する手順
① 評価カテゴリを6つに分ける(レビューサイトによっては初めからこのようにカテゴライズされてレビューされている場合がありますがそうでないレビューサイトもあります)
・「社風(風土)」
・「評価制度(待遇)」
・「労務(労働環境)」
・「収益(業績)」
・「展望」
・「退職理由」
② 各カテゴリにある3年以内の評価コメントをピックアップする
③ ②でピックアップした評価コメントをネガティブ/ポジティブに分けて各カテゴリにぶら下げて一覧表にする
各カテゴリにある3年以内の評価の星の数をピックアップする
⑤ ④でピックアップした評価の星の数の平均値を出す

上記の手順で会社を評価シートを作ります。

重要なのはレビューサイトの評価に混じっている3年以上前の古いものは評価から外している(含まない)ということです。その理由は先項で述べたとおりです。

ネガティブコメントの中で警戒すべきワード

・「長時間残業」
・「慢性的」
・「休日出勤(がある)」
・「ハラスメント(パワハラ、セクハラなど)」
・「給料が安い(待遇に不満)」
・「喧嘩(社内のいざこざ)」
・「(経営者、社長が)ワンマン」
・「人の出入りが激しい(退職者が多い)」
・「新人の教育制度が整っていない(ぶっつけ本番)」
などのワードが出てくる会社はかなりその評価に信憑性が増しますので「ブラック企業」認定をしてあなたのエントリー検討候補企業リストから外してOKかと思います。

もしあなたが不幸にもブラック企業に入ってしまった、あるいは自分の会社はブラック企業かどうかをチェックしたい場合は過去記事でブラック企業判断のチェックリストを書いてますので、ご興味があれば合わせて以下をご参照下さい。
✏️ 【あなたの会社は大丈夫?】ブラック企業診断 最新チェックリストとブラック企業から抜け出す方法


こうして算出した各カテゴリの平均点(星の数)とネガティブ/ポジティブコメントそれぞれの数と内容、全カテゴリの総合点(星の数)を、あなたがエントリーするかどうかの評価に使用します。

あなたがその企業をエントリーしようと思ったのにはあなたなりの理由があるでしょうから、その思いと勘案して、最終的にエントリーするかどうかの一判断材料としてください。

企業へのレビューで注意すべきこと

レビューサイト全般に言えることですが、グルメ系転職就職系など、ネットの情報はあくまで「社員クチコミ」として参考にするもので、細部の実態までを知るには自分のアクションで情報を収集し、足を動かして、自分が求める理想の結果に繋げるだけの行動力が必要になります。
評価の星の数やコメントには悪意のあるものやスパム的なものもあり得ますので全てをそのまま鵜呑みにするのは危険です。

とはいえ、ネットの「参考」情報でもかなり信憑性があるものもあります。
たくさんの会社を見てきた私の意見ですが、やはりレビューサイトで低評価をされている会社はそれなりの理由が必ずあります。

もちろん、全ての評価カテゴリが5.0点満点の会社など存在しないわけですし、捉え方には個人差があったり、中には悪意のある評価やコメントもあるでしょう。いいコメントや高評価であってもヤラセの可能性だってゼロとはいえません。

面接エントリーを受けようか迷う会社への調査分析を含めた「評価」というある意味で猥雑さのあるイベントであるからこそ、今回私の経験上から書いた当記事のような手順で客観的にアベレージする評価方法が、就活生や転職しようとする人全てに必要と私は考えます。
もちろん今回ご紹介したこの手法で事前に企業のことを周到に調べたとしても、ある程度の「ガチャ」要素はつきまといます。
しかしながら、できるだけリスクを避けるという行動は転職や就職活動には必須です。

正社員はもちろん、アルバイトや派遣社員、契約社員、私のようなフリーランスであってもこの評価方法は企業への評価として使えるので、ぜひこの記事をご覧になった方全員に試してほしいです。

これから企業の面接へ臨む、という人に向けた「面接で緊張する人の対策用」記事を過去に書きましたのでご興味あれば以下をご参照下さい
✏️ 【緊張上等】面接上手くなりたい人集まれ

「ラッコキーワード」も一緒に使うと調査精度が爆上がり

企業の評判をレビューサイトで調査するのとは別に「ラッコキーワード」でその会社の社名と関連ワードを調べるとなお事前調査の精度が上がります。

ラッコキーワード」とは、渋谷にあるラッコ株式会社が運営するキーワードリサーチツールです。
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あなたの就職・転職活動が実りのあるものになりますように。