「今どきの若者は」は古典落語みたいなものという話

マインド 生活 仕事

大人の説教や苦言には裏テーマがある

私も若い頃によく言われた言葉です。
この「今どきの若者は」という言葉はそのまままっすぐ捉えるものではなく、
「俺(私)にも若い頃があった。今はこうして年老いた。若い頃に戻りたい。若者が羨ましい」
という意味が隠れています。
若者相手に自分たちの過ごしてきた時代や価値観、正義感、自分なりに涵養された道徳心や義憤からの苦言や警告、アドバイスとしてそう言っているようで、実のところ老いた自分自身に大人が言う言葉なのです。

[広告] 自宅で始めて、年収1,300万円以上が可能【日本結婚相談所連盟】

若者に苦言系の言葉が聞かれるのは圧倒的に地方

私の経験上、都会よりも地方在住者の大人がこういうセリフを言うことが多いように思います。
私も地方在住経験がありますが、若い頃はこのセリフをよく言われたものです。
都会は良くも悪くも無機質で他人に無関心、地方は人たらしが多くて良く言えばコミュニティー同士の面倒見がいい一方で、おせっかいが多くて他人に干渉することが普遍的な日本特有の古い文化が根強く残っているように思います。

地方から上京するノウハウを書いた過去記事がありますので興味のある方は以下をご参照ください。
▶︎ 【完全ガイド】人生をチェンジしたいあなたが田舎から上京する方法

老人もかつては若い頃に散々言われた言葉

言葉というものは時代から時代を巡っています。
今、若者に対して「今の若者は」という人は、実のところその人が若い頃に、当時の大人から苦虫を噛み潰すような表情で見られながら「今の若者は」と苦言を呈されていたのだと思います。
若い頃言われた言葉が頭の中に染み付いていて、いざ自分が年を取った時に若い頃の自分を懐かしみ、若者への嫉妬から思わず出てしまう言葉なのです。
こういう言葉はスポ根や精神論など我が国に脈々と残る旧態依然とした文化と通ずるものがあります。
「我々は大人からこう習った」「我々が育んだ文化を君たちにも継承してほしい」という自負はどの時代の大人にもあります。古い文化や慣習には現代人が見習うべきものがたくさんありますし、私はそれ自体は否定しません。
しかしながら、合理的でない文化、非学的な文化はレガシーであり、もはやこの時代にはマッチしません。
どこかで悪しき文化は断ち切るべきで、それがあなたのところへ回ってきてしまったのです。

自分自身がそうならないようにする方法は加齢を恐れないこと

「若いことが正義」という固定概念が頭の中にあるのなら、いますぐそこから脱却すべきです。
加齢が怖いと思っていると、若者から老人になった時にマインドのアップデートが行われず、若者を見ては自分のノスタルジーな正義感に浸り、あなたが言われてきた「今の若者は」という言葉をあなた自身が若者に発することになってしまいます。
言葉は悪いですが、かつて「老害」を疎んじていたあなた自身が「老害」になるなんて、ミイラ取りがミイラになるような滑稽な話です。
「今の若者は」なんて言葉を大人から言われても気にしなくていいことは言うに及ばずですが、古い時代からの連鎖であなたの時代にバトンタッチされてきてしまった文化と出会ってしまったら、あなたが勇気を持ってあなたの時代で断ち切ってほしいと心から願うばかりです。

ご参考になれば幸いです。