選挙の期日前投票用紙の謎仕様

テック マインド 生活

なんで自筆?

トミタウロスのブログ
表面に氏名住所と選管管理用のバーコードが印字されているわけですよね。
じゃあ、それでよくねえか?

もう長年キーボードで字を書くのがめんどくさくて、それでも税務署や区役所の諸手続きをやるにつけやたら紙に自筆でいろいろと認めさせられる文化は前近代的で些か退廃的ではなかろうか。

役所の手続き系にしても、ネットで一発でポンと出来ればいいのに、いちいち窓口へ来させて、大量の紙にお役所構文の書かれた「必要書類」に目を通して自筆する。それを窓口に持っていったら窓口の担当者がそれをコンピューターに打ち込む…。
「そんなもん首尾一貫してネットでやろうよ…」と落胆せざるを得ません。
大きなため息が出ます。

「お前らが率先してSDGs(エスディージーズ)を進める立場にあるのでは?」
紙の無駄遣いと煩雑な市民サービスや企業経営関係などの公的機関の手続き全般はもはや逆行している代表格であり、逆SDGs=「sGDS(エスジーディーズ)」と揶揄したくなります。

東京都については副知事の宮坂さん(元Yahoo JAPAN社長)がお役所システムのDXに邁進してくれていますが、さて、彼の在任中にそれが全て解決するかと言えば、かなり困難でしょう。

「選挙管理委員会」のお歴歴

東京都議会議員選挙が昨日投票日でついに終わりました。
テレワーカーとしては度重なる選挙カーの襲来に頭を抱えていましたが、ようやく静寂が訪れそうです。

それはさておき、選挙に行くたび、「選挙管理委員会」と称する老人が大量にいます。
そして、「ああ、この人たちがこういう場所を牛耳る間は、お役所系手続きのデジタル化は遠い未来の話か」と毎回心の中でぼやいてしまいます。

選挙管理委員会やそこで任務を全うするご老公たちを責めているのではありません。
こういう光景こそが、我が国のIT後進国ぶりを痛感するに十分であるということが言いたいわけです。

政府機関および市区町村役所のあらゆる手続きのDXを政策の一つに掲げるフレッシュな政治家が出てくればかなりバズって現役世代から支持されると思いますが、どうして出てこないのか不思議でなりません。
「デジタル庁」は、関わるメンツを見るにかなり無理ゲー感があり期待はできません。

コロナワクチン接種券も同様

東京都文京区ではまだ優先接種以外の成人の接種がまだ始まっていないのですが、千代田区大手町の接種会場を通りすがりで目にするに、概ね会場は空いており、おそらく接種キャパに余裕があると思われます。

いずれにせよ、摂取できる人からどんどん接種させればいいのに(ある程度の人数制限は必要でしょうが)、なんと文京区ではチケット発送が先月末から開始という有様で、接種チケットはこれから順次届くそうです。いつから打てるのかと気を揉んでいましたたが、HPを見る限りは7月中旬以降になるとのこと。

全てにおいてお役所仕事、そして無駄なタイムラグ。
庶民のお役所へのイメージ、評判というものは昔からそんなものでしたが、コロナ禍でよりそれらが際立たされたように思います。

給付金にしろ融資にしろ市民への救済にしろ税金関係にしろ、お上というものは市民から何かを取り上げるのは得意な一方で、何かを与えることが苦手であることは昔から気づいてはいましたが、コロナ禍における給付金の類でそれがいよいよ白日の元に晒されたことは記憶に新しいかと思います。

現場においては末端の職員の方は一生懸命に任務を果たされているのは理解しますが、我が国ではやはり、政治家が官僚が変わらないといけない気がする、そんな気にさせられる、大変に由々しき事象と言えるでしょう。

そもそも、東京都や区に住民のデータベースがあるわけだから、届いた接種券と本人確認としてマイナンバーカードか免許証を提示すれば好きな日時で好きな会場でワクチン接種できるような情報設計にすればいいのに、なぜそれくらいのことができないのか。
彼らにはそういう発想がないのか、発想はあるけどしたくないのか、予算や工期の都合上できないのか。

紙と自筆の伏魔殿、情報設計の常識を覆す謎の迷宮システム。
今回のコロナ・パンデミックは、我が国の公的機関のガラパゴス、古代文明ぶりを肌身で体験するいい(?)機会になりました。