芸能界は今でもヤクザ稼業という話

マインド マーケティング 仕事

芸能界は限りなくブラックに近いグレーである。

まず前提としての芸能界の成り立ちを知る必要があります。
昭和の国民的歌手・美空ひばりや舟木一夫の興行は、山口組芸能部というところが仕切っていた話はよく知られています。
山口組田岡一雄三代目について書かれた書籍や映画を見てください。
書籍で言えば、おすすめなのが、
実録 神戸芸能社―山口組・田岡一雄三代目と戦後芸能界(山平重樹・著)
昭和を紡いだ東洋一のナイトクラブ 実録 赤坂「ニューラテンクォーター」(山平重樹・著)
あたりでしょうか。
そもそもが、そういう背景のある業界なのです。

昔の人はそれを理解した上で応援していた。

芸能(音楽、興行)という商売はヤクザが元締めで、全国に興行を打つ際はその手の筋のサポート(場所を押さえる、斡旋、警備、運営、各所への根回しetc)がなければ成立しませんでした。
昔は皆が、芸能界(芸能人、音楽界、歌謡界、歌手、芸人、俳優、女優etc)とはそういうものだと認識した上でファンになり、応援をしていたわけです。

現在でもそういう筋との「窓口」は存在する。

今の芸能界、芸能 事務 所 のオフィスの中に ヤクザ が勤務あるいは常駐しているなどということはありませんし、芸能事務所の幹部がお天道様の元、堂々とその筋の人と仕事をする、仕事をしている姿を公然とさせるということは現代ではあり得ません。
しかしながら、そういう「担当」はどの事務所も置いていると言われています。
私も芸能事務所でネットプロモ戦略のお手伝いの末席を汚させていただいたことがあるのですが、そこでも「そういう筋との窓口を担当する人はいる」と、その事務所の社員さんから直接聞きました。
まあ、当然というか、「そんなもんだろうな」という感想しかありませんでした。

芸能や興行の商売というものがその手の筋の協力がないと成立しづらい性格のものという事情があり、今でもそれは変わっていません。
「暴力団、反社会的勢力の排除」という清廉なスローガンを掲げていても、それが現代になろうともそうそう変えられることではないのは、誰の想像にも容易いところかと思います。

✏️ 過去記事で書いた芸能事務所での思い出は以下の過去記事でご参照ください。
▶︎ 私が経験したエキセントリックな会社5選【芸能・テレビ・広告・制作】

勧善懲悪や二元論ではない純然たる史実がそこにあるというだけ。

お笑い芸人を多く抱える大手芸能事務所の芸人が記者会見で幹部からの圧力を暴露した話などはテレビのワイドショー番組向けのお飾りでしかなく、表層上の事象に過ぎません。
好き嫌い、良い悪いの話ではなく、そういう歴史があり、今もそうである(限りなぐブラックに近いグレー)という事実があるのみ、というお話をしたまでです。正義かどうか、何が正義か、そんな話はここでは関係ありません。

もちろん、こういう話は芸能界だけではありません。夜の街(繁華街)、ネオン街の各種店舗にも「ケツ持ち」と呼ばれる用心棒みたいな人がいて、例えば首都圏だと二大ヤクザ組織のどちらか系列の関係者という事実もあります。
良い悪い、正義がどうという話ではなく、そういう歴然とした史実でしかないわけです。

この手の話を意外と知らない人がいるのに驚き、思い立ってブログに書きました。
ご参考になれば幸いです。(なるかな?)