【かしこい節税】フリーランサーが確定申告について知っておくべき7つのこと

「フリーランスは税金を自分で納めなければいけないので大変だよね。賢く節税するために必要な情報を知りたいな。」
こういった疑問にお答えします。
本記事のテーマ
- フリーランサーも、これからフリーランサーになろうとする人も、
絶対に知っておくべき税金の話です。
フリーランスになることを考えているけどフリーランサーになるにはどうすればいいのか?という人はこちらの別記事をご覧ください。
▶︎【完全ガイド】フリーランスになるにはどうすればいいの?
✓ もくじ
会社員は給料から税金や保険などが自動的に天引きされますが、フリーランサーは自分で国民健康保険に加入し、3月には確定申告をして所得税を納めます。
フリーランサーならお分かりかと思いますが、確定申告はなかなかハードモードです。
また、フリーランサーにとって税金は事業を継続していく上で一番コアな部分のため、フリーランサー同士では税金についての情報は意外に共有しません。
ブラックボックスな部分なので競合にあたる他のフリーランサーには開示したくないという心理がはたらくのかもしれません。
本記事はフリーランス歴10年の私が、これからフリーランスになろうとしている人のみならず、すでにフリーランスの人にも向けて、節税についての有益な経験談を開示するものです。
以下にわかりやすくまとめましたのでお読みください。
※フリーランスは個人事業主、自営業とも言いますが、本記事では「フリーランス」、俗人的な意味では「フリーランサー」という表現で統一します。

フリーランスが確定申告について知っておくべき7つのこと
フリーランサーが確定申告をスムーズに済ませるコツや、納税する上で知っておきたいことをまとめました。
- e-Taxを利用しよう
- 医療費は必ず計上しよう
- テレワーカーは在宅時間と仕事のスペースを明確に
- チャージした交通カードの領収書を取り忘れないよう
- 現金のみの個人商店は必ず領収書をもらおう
- 業務上必要な書籍やソフトウェアの代金の計上も忘れずに
- クレジットカードの明細は毎月ダウンロードしておこう
順に解説しますね。

- 1. e-Tax(イータックス)を利用しよう
確定申告のシーズンは税務署の窓口が混み合います。
パソコン(e-Tax)なら自宅から確定申告ができます。ぜひとも利用しましょう。
アカウントは税務署に出向いて発行してもらう必要がありますので、
フリーランス開業初年度の確定申告は窓口で済ませましょう。
- 2. 医療費は必ず計上しよう
病院にかかった際は必ず領収書を保管しましょう。
帳簿で「医療費」として計上すると控除の対象になります。
支払いが現金のみの病院もあるので領収書のもらい忘れに注意。
- 3. テレワーカーは在宅時間と仕事のスペースを明確に
テレワーク時代の節税の肝です。
自宅で仕事をする場合、家賃、光熱費、水道代などが控除の対象になるので、
自宅で仕事をした時間、仕事をするスペース、それぞれの割合が重要です。
線引きが曖昧だと、好きなだけ税金を取られてしまいます。
- 4. チャージした交通カードの領収書を取り忘れないよう
意外と忘れがちです。
電車移動や買い物にの際にSuicaなどの交通系電子マネーは欠かせませんが、
駅の券売機から現金でチャージしただけでは、その支出を証明できません。
チャージする際に領収書ボタンを押し、領収書を取っておきましょう。
- 5. 現金のみの個人商店は必ず領収書をもらおう
打ち合わせで飲食店を利用した場合、個人商店だと支払いは現金のみだったり、
レシートすら出さないところもいまだにあります。
そういうお店では必ず領収書を切ってもらいましょう。
- 6. 業務上必要な書籍やソフトウェアの代金の計上も忘れずに
- ネットで購入手続きをしたものはカードの明細などにも記載がありますが、
自動更新のものだとどうしても引き落としされていることを忘れがちです。
ビジネス書やソフトウェアは高価ですので領収書は大切に保管しましょう。
サブスクの有料サービスなども同様です。
- 7. クレジットカードの明細は毎月ダウンロードしておこう
- カードの明細はカード会社のHPからダウンロードできますが、最長でも
ダウンロード期限が一年程度のカード会社が多いです。
その場合、3月になって慌てて去年の1月や2月の明細をダウンロードしたくても
できません。

なんだそんなことか、と思ったあなた。
些細なことですが、これがかなり重要なのです。
領収書をもらい忘れたなどの失敗談は私も数知れず。
経費に係ること、節税アンテナを常に張り巡らせておくことは、フリーランサーの事業の下地とも言えます。
フリーランサーであればどうしたって毎年3月に納税をしなければなりません。
桜の咲く頃になって後悔しないよう、日頃から自分の収支内訳は証明できるようにしておきましょう。

税務署へ提出するために必要なものリスト
ここでは確定申告の際に税務署に提出(窓口の場合は持参)する書類などについて解説します。
直前になって書類不備に気づいたのでは手遅れですので、事前に以下の書類を揃えておきましょう。
- 本人確認書類→免許証、マイナンバーカードなど
- 印鑑(窓口で申告する場合)
- 銀行口座番号がわかるもの
- 確定申告書B(窓口で申告する場合)→税務署に置いてありますので事前にもらってきて記入するのでも構いませんが、慣れていない人は窓口で聞きながら記入したほうが無難です。
- 青色申告決算書(青色申告の人のみ)
- 収支内訳書(帳簿)→PCでエクセルやスプレッドシートなどにつけたデータ。窓口で申告する場合は印刷して持参。
- 支払い調書→エージェント会社経由で「準委託」の契約の人は必ず発行してもらいましょう。
- 医療機関のレシート→病院にかかった際は一年分のレシートをまとめておきましょう。
「自分の場合のこれは該当するのか」など詳細な疑問があれば税務署に確認を取ることをおすすめしますが、直前になると電話や窓口が混み合いますので、ぜひお早めにご確認ください。

会計ソフトは便利だが、結局最後の一押しは全て自分
会計ソフトを使うことのメリットは日々の収支をつけるタスクが圧縮されて楽だということに尽きると思いますが、最終的に税務署へ行き、もしくはe-Tax上で確定申告をするのは自分自身です。
税金関係は心身をすり減らしますが、経営者感覚を身につける意味でとても有益です。
事業資金に余裕がある人は税理士に頼むのも良いでしょう。
経費として認めてもらえる項目リスト

経費をどこまで認めてもらえるかはフリーランサーの永遠にして最大のテーマです。
このあたりは税務署や係員によって差があることはほとんどなく、税務署のガイドラインのようなものがあると思われ、私も毎年概ね、同じラインの線引きで経費を申告をしています。
経費についてはいろいろ複雑なので、係員に詳細を説明しつつ辛抱強く交渉するほかない
認めてもらえる(少なくとも私がこれまで認めてもらってきた)経費を以下にまとめました。
- 家賃
テレワークの人は自宅の中で業務に使用するスペースと、そうでないスペースを区切って計上します。
私の場合、IT系フリーランサーのテレワークで使う業務スペース以外にもアパレルの企画販売など複数の副業をしているため、商品の在庫を置くをするスペース、ECサイト向けの搬入作業用のスペース、購入者への発送作業をするスペースその他も含まれます。自宅の敷地面積から計算すると半分程度を業務に使っているため、家賃の半額で申請、認めてもらっています。 - 光熱費、水道代、通信費
家賃と同様の全体の半分程度。モバイルWi-Fiを契約している場合はここに含みます。 - 広告費
オリジナルアパレルブランドの広告費はここに計上しています。 - 請負業者に支払った費用
オリジナルアパレルブランドの広告を撮る際のカメラマンやモデルに支払う代金、それ以外ではテレワークの場合、経費として認められるのは一部ではありますが自宅の家電や設備の修理費用なども、ここで計上しています。
雑費に入れてもいいのですが、私は念のため分けています。 - 交通費
- 接待交際費
- 雑費
※上記はあくまで私のケースであって、事業規模の如何によっては認否のラインが変わる可能性はあります。
その他、生命保険、医療保険の費用、ふるさと納税などは控除の対象です。

どれくらいまで経費として認めてもらえるかがの交渉は実際、難しい
住居兼店舗で1Fが店舗、2Fが自宅ということであればわかりやすいのですが、居住スペースと業務スペースが混在している場合、その線引きが難しいです。
日々の業務時間の詳細な記録や、どこの時間にどのスペースで何の業務をしたかなどはいちいち記録していられません。
自宅内の業務とプライベートのスペースと時間の線引きに毎年苦労しています。
しかしながら、コスト意識と経営感覚が研ぎ澄まされますので、納税の苦労以上のリターンがあります。
取られすぎた税金は還付される
収支がマイナスだった場合や取られすぎた場合は還付金となり、確定申告を済ませた約1〜2ヶ月後に銀行口座に返還されます。
まとめ
かしこい節税ができてこそ、一流のフリーランサー、一流の経営者への入り口と私は考えます。
会計ソフトを使ったり税理士に丸投げしたとしても、自分自身の事業の収支を把握する意味でも帳簿だけはきちんとつけておくべきです。
本記事がどなたかのお役に立てれば嬉しい限りです。
お互い頑張りましょう。
