【完全ガイド】フリーランスになるにはどうすればいいの?

「時代はフリーランス。僕もフリーランスになりたいんだけど、どうすればなれるの?準備するものとか始め方を具体的に教えてほしいな」
こういった疑問にお答えします。

✓ もくじ
この記事を書いた私はIT系フリーランサー歴10年で、WEBマーケやPMなどさまざまな企業のさまざまなサービスや商品に携わらせてもらっています。
幸いにしてこれまでお仕事を切らしたことがほとんどなく、東京都心で優雅(?)な生活をさせてもらっています。
元々は地元のアパレル商社で会社員をしていたのですが、2000年にホリエモンがライブドアを急拡大させて時代の寵児になったことに感化され、IT業界の門を叩きました。
社員として10年働いて経験を積んだ後に独立し、フリーランスになりました。
私と同じようにIT系フリーランスを目指したい人に向けた記事が必要だと思い、執筆に至りました。
※フリーランスは自営業、個人事業主とも言いますが、当ブログではそれらを「フリーランス」、属人性が必要な表現としては「フリーランサー」という表現で統一します。
3章仕立てですが簡潔に書きましたので、順番に読み進めていってください。

社員やアルバイト以外はフリーランス
フリーランスと言っても「フリーランス免許」があるわけでもなく、プロとしてフリーで稼いでいるのであれば広義でフリーランスということになります。
フリーランス専門のエージェント会社に登録してみればわかりますが、成果報酬型であればLP制作1枚で5万円とか10万円とか、そんな案件はゴロゴロと落ちています。そういう仕事を受注して報酬を得て生活をすればすでに立派なITフリーランサーです。
もう少しテクニカルに言うと、企業と雇用契約を結んでおらず雇用保険や労働基準法に守られていないのがフリーランスということになります。
前の記事でも触れたように、フリーランス界隈の実態としては圧倒的にIT系が多く、花形です。
IT系フリーランスの実態や年収モデルはこちらの記事をご参照ください。
▶︎【職種別比較】フリーランスの平均収入と実態まとめ
個人のフリーランスから会社を立ち上げる人(いわゆる「法人成り」)についてはカテゴリー的に「経営者」となり、フリーランスの定義からは外れますので、後日改めて別記事で触れます。

フリーランスの開業方法と必要なもの
エージェント会社経由か直接仕事を受注すればフリーランスに該当しますが、名実ともに認識できるフリーランスのスタートといえば、税務署に出す「開業届」になるかと思います。
私の場合はいきなりフリーランサーにならざるを得ず、この開業届を出しそびれたまま今に至るのですが、私のようにすでに開業してしまった人は事後の届け出は不要です。

フリーランス開業に必要なもの
IT系フリーランサーになる際には以下が必要です。
- 専門分野のスキルと業務経験→これが一番大事。
- 開業届→正式には「個人事業の開業・廃業等届書」というもので税務署にあります。書き方が少しわかりづらいと思うので税務署で記入方法を聞いた方がいいかもしれません。なお、すでに開業届を提出せずフリーランスを開始している人は届出不要(開業事後の届出は不要)。
- 印鑑登録→役所で手続きします。エージェントやエンドクライアントとの契約に必要な場合があります。
- 名刺→あったほうがいいです。
- ノートPC→エンドクライアントが貸与してくれる場合もあります。
- ポケットWi-Fi→同上。ノートPCを持って自宅外で仕事をする場合は必要。
- 帳簿(収支内訳書)→税務署に提出する。報酬から経費や雑費その他を引いた純利益まで記載。確定申告時に必要。
- 請求書→エンドクライアントかエージェントから発注書を受け取り、先方指定の締め日になったら契約の報酬額を記載して請求する際に使用します。月締めで交わす場合が多いため、あらかじめテンプレを作っておきましょう。
- 職務経歴書→案件探しに必要です。
- ポートフォリオ→同上。これまであなたがやってきた案件をPRできるよう、いい感じにまとめましょう。
上記リスト以外だと「独立心」「野心」「組織に埋没してアプデ終了OSにならないという気概」も必要ですね。
「フリーランス仲間」や「メンター」も入れたいところですが、そのようなものはフリーランサーになりゃいつかできるので省きました。

独立心と野心に溢れる人は今すぐフリーランスになるべき
フリーランサーとして開業したいならエンドクライアントを見つけて直接契約が理想ですが、駆け出しのフリーランサーだとフリーランサーとしての実績と営業力がないと厳しいです。
そういう場合は、ITフリーランス専門のエージェント会社を使うといいです。エージェント会社に登録をして、自分に見合った案件を紹介してもらいましょう。その気になれば即日案件を簡単に受注できます。
即日案件はエンドクライアントが喫緊に人手を探しているので、あなたにスキルとポテンシャルがあれば早々に受注に至るでしょう。
IT分野は通年で人手不足、企業のIT系人材も流動的なため、常に欠員の補充や増員など、人材確保の必要に迫られています。

クライアントとの契約締結と請求書の書き方

エンドクライアントもしくはエージェント会社が発行した契約書にサインをすれば契約合意となり、その時点で「フリーランサー」です。
「契約書」と言っても実際にはそれに付随するNDA(秘密保持契約書)や個人情報保護契約書などの複数の書類とセットでサインすることがほとんどです。
書類は必ず全て目を通して納得してからサインしましょう。

契約締結時に注意すべきこと
IT系フリーランサーの契約タイプは「準委任」か「業務委託」に大別されます。
それぞれで稼動方法や報酬の規程が違いますので契約合意前によく確認しましょう。
「準委任」「業務委託」それぞれの一般的な報酬の算出方法を以下に記載します。
・「準委任」タイプの場合
契約書に記載の「稼動幅」の部分をよく確認しましょう。
このタイプは概ね「140〜180h」と書かれていることが多いです。
稼動幅とは…?
例:契約書に「140〜180h」と書かれている場合
下限が140h、上限が180hという意味で、月合計の業務時間がその時間内におさまれば契約通りの金額の報酬を支払うという意味です。
なお、稼動幅におさまらないケースは以下です。
- 休みをもらうなど何らかの理由で稼動日数が減り、下限である140hを下回った場合は、契約書に規程された「控除」額を月額報酬から引く。
- 残業や休日稼動が発生するなどして上限の180hを上回った場合は、契約書に規程の「超過」額が月額報酬に加算される。
「控除」と「超過」の金額については月額報酬を月の営業日日数と定時の時間で割る(時間給を算出する)場合が多いです。
例えば月額報酬50万円の場合、月の営業日20日だとしたら、1日あたりの報酬が25,000円、定時(業務時間)が8時間であれば時間給で算出すると3,125円になりますので「下限or上限を超えた時間×3,125円」で算定します。
要するに、「みなし残業」代が20時間分含まれていてそれ以内なら報酬は増えないし、逆に業務時間が20時間減ったとしても報酬は減らないよ、ということですね。
このあたりは契約時にきちんと確認し、あなたにとってベストな条件で交渉しましょう。
・「業務委託」タイプの場合
「業務委託」の場合は成果報酬契約が一般的なので、その場合「準委任」タイプの報酬計算方法は当てはまりません。提出する成果物についての詰めを事前にしておいてから契約しましょう。
何を、いつまでに、どのような形式で提出するのかを詳細に契約書に盛り込めると安心ですね。
エンドクライアントとフリーランサーの間に認識の齟齬でもあれば大事故になりますので契約要確認です。

請求書の書き方
特に決まったものはありませんが、一般的な請求書でOKです。
先方(エンドクライアントやエージェント会社)の指定がある場合はそちらに準じましょう。
なければ会計ソフトやエクセル、スプレッドシートにも請求書のテンプレがありますし、ネットで探せばいくらでも出てきますので自分で用意しましょう。計算式を入れておいて毎月量産できるようなものがいいですね。
提出方法の確認も必要です。
データのままで提出してOKか、紙に印刷して押印の提出がマストかは契約書に記載してもらいましょう。
請求書は、以下の情報の記載があればOKかと思います。
- 宛名
- 契約書に記載の案件名(参画プロジェクト名など)
- 起票日(請求書作成日)
- 支払期限(報酬振り込み期限日)
- 請求金額(契約に合意した報酬金額)
- 自分の氏名住所
- サイン(紙の場合は押印)
- 実際に現場で稼働した時間、超過/控除、交通費など
- 報酬の振込先(自分の口座)
- 請求合計額(消費税加算、源泉徴収控除)

請求書見本

10の消費税分加算と源泉徴収控除についてはエンドクライアントやエージェントによって違うので確認が必要です。
例えば、「消費税込み」の報酬で契約合意した場合はその「税込み報酬額」を記載する必要があり、源泉徴収の控除をしない契約の場合は控除しない金額の合計を記載する必要があります。
源泉徴収を報酬から自動的に控除してくれる契約の場合は、エージェント会社かエンドクライアントが年末に「支払い調書」を発行してくれます。支払い調書は確定申告の際に必要ですのでレシートや他の書類と一緒に保管しておきましょう。
その他、勤務表の提出を求められたり移動交通費が発生した場合は先方指定のテンプレに則って提出しましょう。

まとめ
当記事をご覧いただいてITフリーランスになりたくなったら、まずはITフリーランス専門のエージェント会社に登録してみてはいかがでしょう。
全てはあなたの心ひとつです。
フリーランサーを目指そうと思ったそこのあなた。
フリーランスの世界でお会いできる日を楽しみにしています。
