フリーランス向け持続化給付金の申請から受給までの完全ロードマップ

「新型コロナの影響で事業収入が大幅減…。持続化給付金の対象みたいだけどややこしくて、HPを見てもわかりづらい。専門家に頼む余裕もない。申請手順を簡単に教えてほしいな」
こういった声にお答えします。
✓ もくじ
新型コロナの影響が出てから支給が始まった「持続化給付金」と言われるものは、正式には「中小企業庁 令和二年度補正 9/1~申請受付分 持続化給付金事務事業」で、個人のフリーランス(個人事業主、自営業)や中小の法人も対象です。
私自身も個人のフリーランスで、今年は新型コロナで事業収入が大幅減収で持続化給付金の対象で、すでに申請、受給済みです。
そのため本記事では私の体験談を元に、個人のフリーランスについての給付までのフローを解説します。
以下を順番にこなしていけば、給付までの道のりがスムーズになるかと思います。
※1月中までに申し出があれば2月15日までに申請期限が延長になりました!

受給資格を満たすかどうか確認しよう

個人フリーランスの給付対象については中小企業庁が以下のように定めています
- 2019年以前から事業により事業収入(売上)を得ており、今後も事業継続する意思があること
- 2020年1月以降、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等により、前年同月比で事業収入が50%以上減少した月(以下「対象月」という。)があること
要するに、2019年以前から個人のフリーランスをやっていて、2019年と2020年の事業収入を比較して50パーセント以上減収している月があればOK、ということです。

必要書類を揃えよう

個人のフリーランスが給付金を受け取る手続きで必要な書類は以下です。
- 2019年分確定申告の第一書類
- 昨年の一つの月が昨年対比50パーセント以上減収になっていることを証明できる書類
1は確定申告をした際に税務署で発行される書類です。事業収入の年合計から経費を引いた金額が明記されているものです。
2は帳簿でOKです。私の場合はスプレッドシートの帳簿を画面キャプチャーした画像を印刷して提出しました。
いずれも事前にスキャンして、パソコンに取り込んでおきましょう。

申請から着金までの流れ

申請
以下の操作を行ってください。
- 中小企業庁の持続化給付金の公式サイトへアクセス
- あなたのメールアドレスを入力して「送信」をクリック
- 届いたメールの本文中のURLをクリック
- 持続化給付金公式サイトでIDとパスワードを設定してマイページにログイン
マイページへログインしたら、
- あなたの事業形態(個人か法人か)
- 申請者情報(申請者住所・氏名・昨年の収入など)
- 受給資格に該当するかどうか(2019年、2020年の事業収入など)
などいくつかある該当項目にチェックを入れ、求められる内容を入力します。
入力が終わると、次は必要書類(データ)のアップロードです。
パソコンに取り込んだ以下のデータをアップロードしましょう。
- 本人証明(運転免許証など)表・裏
- 銀行通帳表紙と1ページ目
- 2019年分確定申告の第一書類
- 2020年の帳簿(キャプチャー画像など)
項目を全て埋め、必要書類を全てアップロードしたら申請操作は完了です。
申請画面が赤字の「ただいま審査中」表示に変われば、それで申請完了です。

着金
赤字の「審査中」表記が消えた場合、ほとんどが数日以内に着金があるようです。
私の場合は申請から着金まで3週間ほどかかりました。(申請から2週間後にリジェクトの連絡→同日すぐ修正して再申請→1週間後入金)
申請から着金までの期間は、タイミングや審査の担当者、申請者によってさまざまです。
受給完了すると「ジゾクカキュウフキン」名目で100万円が振り込まれます。
また、それとは別に「持続化給付金着金完了のお知らせ」と書かれたハガキが届きます。
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注意すること
本記事の解説通りに進めていけば問題なく申請が通って晴れて持続化給付金の支給となるはずですが、まれにリジェクトを食らい、資料の再提出や項目の再入力を求められることがあるようです。
私の場合もリジェクトを食らったのですが、その理由は以下の書類の不備ということでした。
- 本人確認書類が不明瞭
- 確定申告の書類が不明瞭
- 白色か青色かが不明
リジェクトの連絡はメールで届きます。私の場合は申請日から約2週間後でした…。
まだかまだかと着金を心待ちにしていたところ、きた連絡がリジェクトのお知らせだったので大きく落胆しましたが、負けるものかと指摘の書類の再提出をしました。
1、2についてはスマホで撮った写真を提出したのですが(書類の記載内容が読み取れるように室内の明るい場所で撮影したし画質も高く、サイズも大きめ)これが不明瞭と言われたため、コピー機でスキャンして再提出しました。
3についてはそもそも「白色申告か青色申告か」という選択項目自体が私が申請した時はなかったため(提出した確定申告書類を見れば一目瞭然のはずなのですが…とんだトラップが仕掛けられていました)、白色と証明できる書類をスキャンしてアップロードしました。
私の時はシステムが自動的に吐き出したリジェクト内容だったため、具体的にどこがどこまで悪いのかが非常に難解でしたが、一つ一つ翻訳して、指摘されたリジェクトの箇所を潰していきました。

給与所得の方
フリーランスは基本的に「事業所得」でクライアントと契約をしていると思いますが、まれに「給与所得」「雑所得」で契約、稼働している方もおられると思います。
この場合は、「事実上事業として活動し、事業所得を得ている=フリーランス」なのに、クライアントの要望など何らかの理由で「給与所得」「雑所得」とされてしまっている方へ向けた特例が使えます。
「事業性の証明」ができればOKで、その証明には以下の書類から2つ用意する必要があるようです。
- 業務委託等の契約書の写し又は契約があったことを示す申立書
- 支払者(業務契約先)が発行した支払調書又は源泉徴収票
- 支払があったことを示す通帳の写し
2が源泉徴収票の場合は、1については業務委託契約を証明できる書類が必要なようです。

「恥ずかしい」「めんどくさい」は負け
普段から真面目に納税をしているフリーランスのあなたが、こういう時にさまざまな理由をつけて持続化給付金の申請をしないなどということは絶対にあってはいけません。
こういう時のためのお上です。こういう時に助けてくれないなら、お上は必要ありません。
もらう資格のあるものはきっちりともらう。申請するものはきちんと申請する。
フリーランサーはいわば経営者です。
会社の社長が事業資金を調達したり、社員の福利厚生の手続きをすることと同じです。
あなたが持続化給付金の対象であるならば、申請・受給する権利と義務があると私は考えます。
これらの権利を行使せず、義務を果たさない、ということは経営者、フリーランサーとしては失格、負けであるとまで私は言い切ります。
(※最後に熱い言い方をしてしまいましたが、少しでも私の体験談がお役に立てればと思ったまでのことなので、何卒ご容赦ください)

まとめ
お役所がやっていることなので難解な部分もありますが、思ったほど難しくなかったというのが私の印象です。
私が申請した時と9月以降では申請システムが更新され画面が少し違うようですが、基本的なところは同じかと思います。
システムを構築した業者も朝令暮改状態のお上からの情報を精査しながら混乱の渦中で突貫工事の手探りで、多少の不備やトラップについては致し方ないと私は考えます。窓口の電話が全く繋がらなかったのも同様です。
まだ申請していないあなたも億劫にならず、必ず申請してください。申請期限は2021年1月15日までです。
※1月中までに申し出があれば2月15日までに申請期限が延長になりました!
まだ間に合います。
この記事を読み終えたら今すぐ行動しましょう。
